さてさてさて、今回は紆余曲折を経てCCCに出場しなかったわけですが、不出場に至った経緯を思い起こすことによって自分の思考を整理し、同時に今後の大会への取り組みかたまで考えてしまおうという目論見でこの文を書いていこうと思います。結論は出ないか、よしんば出たとしてもしょぼいものになる予感しかしませんですが、とりあえず書いてみようかと。

 さてさて、当初は、すくなくとも大会前日までは、CCC104thに参加するつもりであった。CCC103rdの反省をもとに、コントロールに強く、ヴァラクートにも勝ち目が十分にあり、なおかつ面晶体の蟹にも耐性がある新作デッキを練り上げ、虎視眈々と優勝を狙いにいくつもりであったのだ。これがそのデッキだ。

クリーチャー 10枚
 4 面晶体のカニ
 4 戦隊の鷹
 2 石鍛冶の神秘家

呪文 24枚
 1 呪文貫き
 4 マナ漏出
 1 剥奪
 4 書庫の罠
 4 定業
 2 審判の日
 1 肉体と精神の剣
 1 骨溜め
 4 ジェイス・ベレレン
 2 精神を刻む者、ジェイス

土地 26枚
 4 地盤の際
 4 天界の列柱
 4 金属海の沿岸
 2 霧深い雨林
 2 沸騰する小湖
 1 乾燥台地
 1 湿地の干潟
 5 島
 3 平地

サイドボード
 4 コーの火歩き
 2 漸増爆弾
 2 呪文貫き
 2 コーの奉納者
 1 無限に廻るもの、ウラモグ
 2 神聖の力線
 2 貪欲な罠

いかがだろうか。蟹と6枚のジェイスでコントロールを葬り、ヴァラクートには書庫罠が突きささる。ビートダウンには鷹やウルフトークン等で戦線を構築し、ライブラリーを削っているうちに巨大な骨溜めが降臨するという寸法だ。もちろんラスオブゴッドも抜かりなく採用してある。忘れられがちだが最大の仮想敵であるところの青緑面晶体の蟹デッキより早くライブラリーを削ることができる点も見逃せない。サイドには最近流行と噂されるゴブリン対策を大量に取っている。さらに蟹対策の枠を確保した上で、蟹対策対策まで投入するという念の入れようだ。一分の隙もない、まさに盤石の態勢といってよい仕上がりと信じていた。そう、信じて疑わなかったのだ。前日の調整会でゴブリンにぼこぼこにされるまでは・・・

 はじめて目にした新環境のゴブリンは、悠長に面晶体など召喚している私のデッキを瞬く間に蹂躙し、同時に本体の精神力をもずたずたに引き裂いていったのだ。

 蟹で削りつつブロックだ! といっても何ひとつ止まらんな・・・ ではマナリークで弾いてくれようか! ぬうう既に4体も出てしまっておるな・・・ ならば鷹で相打ちだ! なんと稲妻の餌食になってしまうとは・・・  事ここにいたってはジェイスで回答を探しにいくしかあるまい! しかしもう我が命は風前の灯・・・ ええいこうなったら神の怒りでッ! しまった間に合わないッッ!


 というかんじ。なんなんですかねあれ。超速いんですけど。あれだけ速いとカルドーサ再誕とかが凄いアドバンテージカードに化けますね。1体1体はたいして強くないのにいちいちカードを消費してぷちぷち潰しにいかないと本体が死んでしまうという。カードもターンもごっそりもっていかれてボードもハンドもライフも心も焼け野原ですね。サイド後はラチェットボムで詰むシーンなどもあるのでそれなりに戦えるようにはなるんですけど、メイン戦はどうにも絶望的ですね。
 といった流れでゴブリンがやばいことがわかりましたので、対策を強化する方向に天秤が傾きました。かくしてNewman氏の没落は始まったのです。ここから氏の思考の軌跡を追います。ちなみにデッキ調整のあと麻雀を打って解散して帰宅後の、だいたい朝6時ごろからの一連の思考です。

 
 赤単がマッチに勝つうえで、1本目を取ることの意味はことのほか大きい。なぜならマジックは3本勝負であるから。赤単を潰すカードは世の中にごまんとあり、たいがいのデッキのサイドボードには赤対策あるいはそれに類するカードが用意されているわけで、1本目はともかく少なくとも2本目以降は、除去の嵐に耐えながら、ライフゲインにもめげることなく、カウンターをかいくぐって悪斬やらとぐろエンジンやらを潰したのちに、P赤生物の群れをかきわけて相手本体を倒さねばならないのだ。この道のりの険しさは尋常ではない。ゆえに、赤単にとって1本目のデュエルは1マッチ中もっとも重要なゲームとなる。これを確実に取れて、そこでようやく試合がはじまるといっても過言ではないのだから。ならば、1本目を取らせないようにデッキ調整をおこない、赤単攻略の第一歩にしようではないか。
 まずカルドーサを弾くためにピアスを4本積むことからはじめよう。とりあえず重いマナリークをピアスに変えるとして、ほかにこのデッキで赤単に効かないカードは何だろう? まず何といっても蟹だ。相打ちも取れないクリーチャーに意味はない。そして書庫罠。こんなスペル打ってる場合ではない。すなわち、ライブラリーを攻める作戦そのものが弱いと言うことになる。ここを軽くて戦闘力のあるクリーチャーに変えるだけでだいぶ戦えるようになるはず。つまりウィニー系に路線変更すればよいのだ。ではなにを使う? 相手がゴブリンガイドを擁している以上1マナでパワー2は必須。そして信号の邪魔者を止めるには飛行が要る、ならばきらめく鷹だ。戻すアーティファクトにはオーニソプター。これも飛行だし都合がいいぞ。しかしパワー0はいただけない。まあ装備品で強化すれば問題はないが他になにかないか? そうだあれがあったぞ重力の変容! 十字軍にモートがついてたったの5マナ! 超お買い得なところで2枚いれちゃおう! これでどうよ? カウンター白ウィニー!

 4 オーニソプター
 4 鷹
 4 鷹
 4 もはや絶望とはいわせない梟
 2 石鍛冶
 3 エメ天
 4 ピアス
 2 重力の変容
 2 キマイリック大群
 1 青森剣
 1 骨溜め
 2 すごいジェイス
 1 ギデオン
 26 ランド

 ・・・これアーティファクト少ねぇな。鷹が出なくて悶絶するシーンが容易に想像できる。しかも軽い除去とか全くないし、ラスゴが間に合わないのに重力の変容が間に合うわけないじゃん。じゃあメムナイトでも入れるか? しかしそれなら白単装備デッキでいいんじゃないかね? むしろきらめく鷹を切るか? 代わりになんかいいフライヤーはいないかな? そうだあれがあったぞケンバの空護衛! ライフも回復できておいしいぞ。しかしさすがに重いよな・・・ なるほど極楽バードか! 緑白にすればいいんじゃね? これでどうよ! 緑白ライフゲインビート!

 4 極楽バード
 2 ラノエ
 4 ソウルワーデン2号
 2 石鍛冶
 4 ケンバの空護衛
 4 ベイロス
 4 悪斬
 4 兵士6体出すぜ
 1 青森剣
 1 骨溜め
 2 虎昇天
 2 ガラク
 2 アジャニ
 24 ランド

 ・・・なんか適当だけど悪斬が出ればいけるんじゃないか? んでもこれ除去がないぞ。まあマスティコアでもいれればなんとかなるか? しかしよくみるとこのデッキラスゴ食らうともはや処置なしだぞ。黒除去の前にも無力だし。というか蔦いれようよ。それよりもふだん緑使わないとこういうときにカード足りなくて困るんだよね。モニュメントもってないし、エルズペスもないし、いまいちかのう・・・ やはり除去がないってのがデッドリーだよな。ゴブリンにはなにが効くかな? リセット系は概ね効くけどこっちのクリーチャーも流れるし、アースクエイクは消えちゃったし、アークトレイルがベストか? 本当か?・・・ そうだあれがあったぞ二股の稲妻! 火力で場をコントロールしてベイロスで攻めればいいんじゃね? これでどうよ? 歴史と伝統のステロイド!

 4 極楽バード
 2 ラノエ
 4 マナの壁
 4 ベイロス
 4 復讐蔦
 1 マスティコア
 1 赤タイタン
 2 ワームとぐろエンジン
 4 稲妻
 4 二股の稲妻
 4 アークトレイル
 3 ガラク
 23 ランド

 ・・・また適当だな。しかしこれぐらいやればゴブリンに勝ちそうじゃね? とはいってもヴァラクートという環境最強のステロイドがある以上こういう赤緑はお呼びでないんでないかい? しかもゴブリンに勝てたとしてもほかになにに勝てるんだこれ? あと剣が2本ともP緑なのも何気に厳しいよな。どうも逆風なかんじですがなにかないか? アーティファクト破壊をメインに取ればいいのか? 毒オランウータンがいたけど毒になっちゃうしなあ。ならばむしろ毒にすればいいのか? てことは黒緑に向かうのか? そう考えるとコジレック審問が環境にあってるような気もするし、ファイレクシア十字軍はP赤だからゴブリンにも強い。これは来たか? しかしサルが腐るシチュエーションもあるだろうし、なにかうまいカードは・・・ そうだあれがあったぞ液鋼の塗膜! サルも無駄にならないし相手のクリーチャーをアーティファクトにすれば3/1毒エルフが止まらなくなって笑いが止まらないぜフホホホーイ! もはやこれしかないといっても過言ではない! 黒緑塗膜シャッター毒殺!

 4 極楽バード
 4 毒マナマイア
 4 ファイレクシア十字軍
 4 毒サル
 4 3/1毒エルフ
 2 スキジリクス
 3 ヴェンデッタ
 3 すごいテラー
 4 コジレック審問
 1 強迫
 2 精神腐敗
 3 液鋼の塗膜
 22 ランド

 ・・・書き出してみるとなんとも弱そうだなこれ。むしろ赤に勝てなくなってるよね・・・ しかもこれには重大な欠陥があるぞ。なんといっても塗膜シャッターというコンセプト自体が弱いということだ。なにせあのゴリラシャーマンと組んでさえ塗膜は弱いからのう・・・ って落ち着け自分。俺は一体なにと戦っているんだ? 本当に倒すべき相手はゴブリンなどではなく、面晶体の蟹だった筈だ。そのために青白蟹デッキを作ったんじゃないか。蟹に戻すか・・・ だがやはり白ウィニーが安定かのう・・・ どうしたものか・・・ 思い切って面晶体白ウィニーでいくか・・・ いや待てよ、メインを白ウィニーで戦い、サイド後に蟹ライブラリーアウトにトランスフォームすればいいのではないか? これだ! イッツアメタソリューション!  わかったぞ! わかったぞ! わか・・・・・・
 そうと決まれば早速カードを取り出して・・・ おや、もう7時ではないか・・・ さすがに眠いな・・・ まだ時間もあるしここは仮眠をとり、小一時間後ぐらいに再起動して改めて作業にかかろうではないか・・・ ぱたん・・・

 いい感じに眠りにおちたところで後編に続きます。ではではまた。

コメント

カントク
2011年2月15日22:19

まさか自分のゴブナイトスパーの結果こんなことが!
って言うか笑いすぎて腹が痛いんですけどwww

Newman
2011年2月16日22:24

あの時、俺がカントク宅にいかなければ・・・ カントクが、ゴブナイトなど使わなければ・・・ こんなことには、ならなんだのに・・・

カントク
2011年2月16日22:56

東方先生じゃないですか! 大人しくギアナ高地で眠っていて下さいw

お気に入り日記の更新

テーマ別日記一覧

最新のコメント

この日記について

日記内を検索